房総は「遠くない」土地です。問題は、どの入口から入るかで、着く場所がまったく変わることです。
① 車:アクアラインで内房に降りる
いちばん多いルートです。東京湾アクアラインは全長15.1km、木更津と川崎を15分で結びます[1]。
千葉県の比較表では、川崎〜木更津は次のとおりです[1]。
| ルート | 距離 | 所要 |
|---|---|---|
| 一般道路 | 約90km | 約220分 |
| 高速湾岸線他 | 約100km | 約90分 |
| アクアライン | 約30km | 約30分 |
料金はETC普通車800円、非ETC普通車3,140円[1]。ただし土日祝は時間帯別料金になり、上り線(木更津→川崎)は13〜19時が1,600円、20〜24時が400円です[2]。詳しくは東京湾アクアラインの使い方に全表を載せました。
注意点は、アクアラインを渡っても着くのは「内房の入口」だということです。木更津から館山や鴨川までは、そこからさらに走ります。行き先が半島の南(館山・白浜・千倉)や外房(鴨川・勝浦・御宿)なら、アクアラインだけで終わりません。
② 電車:内房線と外房線、そして特急
千葉から半島を左回りに下るのが内房線(木更津・富津・鋸南・館山方面)、右回りに下るのが外房線(勝浦・安房鴨川方面)です。夷隅地域振興事務所も「鉄道はJR外房線、いすみ鉄道、小湊鉄道が通っている」と書いています[5]。
特急は房総方面に「わかしお」「さざなみ」があり、JR東日本の在来線特急案内には「しおさい、わかしお、さざなみ(ご利用の多い時期に運転される「新宿わかしお」「新宿さざなみ」も含みます。)」という記載があります[6]。「新宿わかしお」「新宿さざなみ」は毎日運転ではありません。 乗る前に運転日を確認してください。
同ページには「自由席特急券ではご乗車いただけません。」という記載もあります[6]。座席の扱いが以前と変わっているので、切符の買い方に注意してください。
犬を連れる場合、JR東日本の旅客営業規則第309条の条件はこうです。
(1)他の旅客に危害を及ぼし、又は迷惑をかけるおそれがないと認められるものであって、3辺の最大の和が、120センチメートル以内の専用の容器に収納したもの(2)専用の容器に収納した重量が10キログラム以内のもの
普通手回り品料金は、旅客の1回の乗車ごとに、1個について290円とする。
容器込み10kgまで、1回290円[7]。中型犬以上は電車という選択肢が事実上ありません。
③ フェリー:久里浜から金谷へ、約40分
神奈川方面から来るなら、東京湾フェリーという手があります。久里浜港と金谷港(富津市)を結び、公式サイトのキャッチは「久里浜⇔金谷 約40分の船旅。」[3]。
予約について公式はこう書いています。
徒歩乗船、乗用車乗船とも予約制度はありません。いずれも団体を除き「先着順の乗船」となります。
乗用車でのご利用は、「先着順の乗船」となります。土休日の久里浜発午前便(早朝)と金谷発午後便(夕刻)は多少混雑する場合がございますが、通常時は、「待たずにご乗船」ができます。年始、ゴールデンウィークとお盆期間中の上記時間帯は、少々お待ちいただく(1便~2便程度)場合がございます。
そして、犬にとってはここが重要です。
小型犬などゲージに入れてあれば客室内も大丈夫です。鳴き声等他のお客様に迷惑となる場合は、デッキでお願いします。大型犬などの場合はリードを着けていただきデッキでお願いします。リード、ゲージの無い場合は車の中に置いていただきます(介護犬は除く)。
大型犬でも、リードを着けてデッキなら乗れると公式に書いてあります[3]。電車では難しいサイズの犬が、公共交通で房総に入れる数少ないルートです。
港の駐車場は「久里浜港→1,000円(1日)」「金谷港→600円(1日)」[3]。
④ 高速バス:犬は「昼行便のみ」
高速バスもあります。ただし犬連れには条件があります。
ジェイアールバス関東は、ペットについてこう書いています。
昼行便は、0.027立方メートル(概ね30cm×30cm×30cm)までの収納ケースに入れたペット(猛獣を除く)は車内に持ち込むことができます。なお、運行中に鳴き声、異臭、収納ケースから出す等により他のお客さまのご迷惑となる場合には、途中で下車していただく場合もございます。(途中で下車された場合の乗車券の払い戻しはいたしません。)※夜行便は、車内に持ち込むことができません。
さらに重要な注意書きがあります。
※JRバス関東の運行便以外は、共同運行をしていてもお持ち込みいただけない場合がありますので事前にご確認下さい。当社以外の運行便については各社にお尋ねください。
同じ路線でも、その日の運行会社によって犬を乗せられないことがあるという意味です[8]。房総方面の高速バスは共同運行が多いので、予約前に「その便の運行会社」を確認してください。
なお、房総方面の各高速バス路線の所要時間・運賃・ペット可否については、運行会社の公式ページを取得できず確認できませんでした。推測で書きません。各社の公式でご確認ください。
距離感のまとめ
- 千葉県 安房地域振興事務所(館山・南房総・鴨川・鋸南):「東京駅から100分前後、「ちょっとそこまで」気分で訪れることができます。」[4]
- 千葉県 夷隅地域振興事務所(勝浦・いすみ・大多喜・御宿):「東京都心から60~80キロメートル、千葉市から40~60キロメートル程度の距離にある。」[5]
近いです。 その上で、なぜ泊まるのかは日帰りできる房総に、なぜ犬と泊まるのかに書きました。
よくある質問
房総へは車と電車どちらがいいですか?
犬連れなら車です。JR東日本の規定では犬は容器込み10kg以内・3辺の和120cm以内で1回290円のため、中型犬以上は電車が使えません。車ならアクアライン経由で川崎〜木更津が約30分です。
アクアラインの料金は?
ETC普通車800円が基本ですが、土日祝は時間帯別料金になり上り線13〜19時は1,600円です。非ETC車は3,140円です。
東京湾フェリーに犬は乗れますか?
乗れます。公式Q&Aでは、小型犬はケージに入れれば客室内も可、大型犬はリードを着けてデッキとされています。リードもケージも無い場合は車内に置くことになります(介護犬を除く)。
フェリーの予約は必要ですか?
公式によると徒歩乗船・乗用車乗船とも予約制度はなく、団体を除き先着順です。年始・ゴールデンウィーク・お盆は1〜2便待つ場合があるとされています。
高速バスに犬を乗せられますか?
ジェイアールバス関東の運行便なら、昼行便に限り約30cm×30cm×30cmまでの収納ケースに入れたペットを持ち込めます。夜行便は不可です。共同運行の他社便は不可の場合があるため、便ごとの運行会社を確認してください。
特急は毎日走っていますか?
「新宿わかしお」「新宿さざなみ」はJR東日本が「ご利用の多い時期に運転される」と案内しています。毎日ではないため、運転日を確認してください。
参考・出典
- 「東京湾アクアラインは、東京湾の中央部を横断する全長15.1キロメートルの自動車専用の有料道路で、木更津と対岸の川崎を15分で結びます。」/通行料金一覧(通常料金(非ETC料金)普通車3,140円/ETC車割引後料金 普通車800円)/時間短縮効果の表 — 千葉県「東京湾アクアラインの概要」(更新日:令和7(2025)年4月4日) (2026-08-14取得)
- 土曜日・日曜日・祝日(上り線) 普通車「13時から19時 1,600円」「20時から24時 400円」ほか — 千葉県「ETC時間帯別料金の社会実験」(更新日:令和8(2026)年3月19日) (2026-08-14取得)
- 「久里浜⇔金谷 約40分の船旅。」「徒歩乗船、乗用車乗船とも予約制度はありません。いずれも団体を除き「先着順の乗船」となります。」「乗用車でのご利用は、「先着順の乗船」となります。土休日の久里浜発午前便(早朝)と金谷発午後便(夕刻)は多少混雑する場合がございますが、通常時は、「待たずにご乗船」ができます。年始、ゴールデンウィークとお盆期間中の上記時間帯は、少々お待ちいただく(1便~2便程度)場合がございます。」「小型犬などゲージに入れてあれば客室内も大丈夫です。鳴き声等他のお客様に迷惑となる場合は、デッキでお願いします。大型犬などの場合はリードを着けていただきデッキでお願いします。リード、ゲージの無い場合は車の中に置いていただきます(介護犬は除く)。」「・久里浜港→1,000円(1日) ・金谷港→600円(1日)」— 東京湾フェリー「乗船案内Q&A」 (2026-08-14取得)
- 「東京駅から100分前後、「ちょっとそこまで」気分で訪れることができます。」— 千葉県 安房地域振興事務所「自然浴(海、山、空、森、滝等)情報」(更新日:令和7(2025)年3月12日) (2026-08-14取得)
- 「夷隅地域は、千葉県の南東部に位置し、東京都心から60~80キロメートル、千葉市から40~60キロメートル程度の距離にある。」「また、鉄道はJR外房線、いすみ鉄道、小湊鉄道が通っている。」— 千葉県 夷隅地域振興事務所「概況」(更新日:令和5(2023)年10月31日) (2026-08-14取得)
- 「しおさい、わかしお、さざなみ(ご利用の多い時期に運転される「新宿わかしお」「新宿さざなみ」も含みます。)」「自由席特急券ではご乗車いただけません。」— JR東日本「ご利用方法|首都圏発着 在来線特急のご案内」 (2026-08-14取得)
- 「(1)他の旅客に危害を及ぼし、又は迷惑をかけるおそれがないと認められるものであって、3辺の最大の和が、120センチメートル以内の専用の容器に収納したもの(2)専用の容器に収納した重量が10キログラム以内のもの」「普通手回り品料金は、旅客の1回の乗車ごとに、1個について290円とする。」— JR東日本「旅客営業規則 第2編 旅客営業 -第10章 手回り品」第309条 (2026-08-14取得)
- 「昼行便は、0.027立方メートル(概ね30cm×30cm×30cm)までの収納ケースに入れたペット(猛獣を除く)は車内に持ち込むことができます。なお、運行中に鳴き声、異臭、収納ケースから出す等により他のお客さまのご迷惑となる場合には、途中で下車していただく場合もございます。(途中で下車された場合の乗車券の払い戻しはいたしません。)※夜行便は、車内に持ち込むことができません。」「※JRバス関東の運行便以外は、共同運行をしていてもお持ち込みいただけない場合がありますので事前にご確認下さい。当社以外の運行便については各社にお尋ねください。」— ジェイアールバス関東「高速バス利用時のご注意」 (2026-08-14取得)
最終更新: 2026-08-20