「犬2頭までOK」と書いてあっても、その2頭が同じ部屋に入れるとは限りません。多頭飼いでつまずくのは宿選びではなく、規約の書き方の違いです。読む順番を決めておくと、候補を絞る速さが変わります。
「犬OK」は宿単位、頭数は部屋単位
アイタヨが監視している宿は6,632軒、そのうち犬同伴の記載を確認できたのは308軒です。ただしこの308軒は「犬を連れて泊まれる宿」であって、「2頭で泊まれる宿」ではありません。犬の可否は宿単位で書かれることが多い一方、頭数の条件は部屋単位で決まるからです。
実際に部屋ごとに判定した1,007室では、◯が626室、✕が349室と分かれました。同じ宿の中でも受け入れる部屋とそうでない部屋があるということです。多頭飼いでは、この部屋ごとの差がそのまま頭数の差になって出てきます。
- 犬OKは宿単位の情報、頭数は部屋単位の条件
- 宿のトップに書かれた条件と、部屋の説明文に書かれた条件は別物
- 「2頭で」と決まるのは、部屋を選んだあと
壁① 1室あたりの頭数上限
最初の壁が「1室◯頭まで」です。この上限は宿ごとに違い、さらに同じ宿でも部屋タイプごとに違うことがあります。和室や離れは2頭まで、洋室ツインは1頭まで、といった書き分けが起きます。上限が書かれていないときは「制限なし」ではなく「確認が必要」と読むほうが安全です。
やっかいなのは、予約サイトの絞り込みに頭数の条件が無いことが多い点です。犬同伴で絞り込めても、そこから先は部屋の説明文を1つずつ開くしかありません。頭数が決め手になる人ほど、絞り込みの結果を候補リストとして扱い、条件は自分で読むことになります。
- 宿の共通ルールと、部屋タイプごとのルールが別に書かれていることがある
- 表記が揺れるので、数字だけを拾う
- 定員(人数)の欄と、犬の頭数の欄は別物
- 上限の記載が見つからない部屋は、候補から外すか問い合わせに回す
壁② 合計体重・サイズの制限
頭数の上限を満たしても、体重やサイズで止まることがあります。「1頭あたり◯kgまで」と「2頭合計で◯kgまで」は意味がまったく違い、後者だと小型犬2頭でも合計で引っかかる場合があります。頭数と体重を組み合わせて書く宿もあり、その場合は両方を同時に満たす必要があります。
体重ではなく体高や体長、あるいは「貸出ケージに入るサイズ」という書き方をしている宿もあります。基準が宿によって違うので、先に自分の犬の実測値をメモしておくと、読むたびに測り直さずに済みます。
- 「1頭あたり」か「合計」かで、通る組み合わせが変わる
- 体重・体高・体長を控えておく
- 大型犬が1頭混じると、頭数ではなくサイズ側で止まることがある
- 成長期の犬は、宿泊時点の体重で見られる
壁③ 追加料金の数え方
3つ目の壁は料金の数え方です。大きく分けて、1頭あたりで決まり2頭目にも同額かかる場合、2頭目から金額が変わる場合、そして頭数によらず1室いくらの場合があります。1室いくらの宿は多頭飼いだと相対的に負担が軽くなりますが、どの方式かは宿によって違うので、部屋代だけで比べると順位が入れ替わります。
また、予約時に表示される金額に犬の料金が含まれているとは限りません。現地払いになっていたり、清掃・消臭・寝具の費用が別に立っていたりします。頭数ぶんを足した合計を出してから、はじめて宿同士を比べられます。
- まず「1泊1頭あたり」か「1泊1室あたり」かを確認する
- 2頭目が同額か、割引か、上限があるか
- 表示価格に犬の料金が入っているか
- 清掃費・消臭費・ケージ代が別立てになっていないか
- 連泊のとき、頭数×泊数で増えるのか、滞在1回でいくらなのか
頭数で変わるのは料金だけではない
見落としやすいのが、同伴できる場所と貸出品です。客室は2頭まででも、食事会場に連れて行けるのは1頭まで、という書き分けがあります。ロビーや館内の移動はケージ・カート必須という宿もあり、頭数が増えるほど動線に効いてきます。
ケージやサークルの貸出数にも上限があり、頭数ぶん借りられないことがあります。「貸出あり」と書かれていても1室1台のことがあるので、足りない分は持参が必要かどうかを予約前に確認しておくと当日困りません。
- 食事会場・ロビー・客室のみ、と同伴範囲が分かれることがある
- ケージやサークルの貸出は台数に上限があることがある
- ドッグランの利用条件が、頭数や体格で分かれることがある
- 大浴場や露天風呂のエリアは同伴できないことがある
多頭飼いは母数のあるエリアから当たる
ここまでの3つの壁を全部通す部屋は、どうしても数が絞られます。だからこそ、犬OKの記載がある宿がもともと多いエリアから見ていくほうが、条件に合う部屋タイプに当たりやすくなります。現在の内訳では伊豆が40軒、那須が34軒、房総が30軒で、この3エリアが厚めです。次いで箱根26軒、軽井沢19軒と続きます。
候補が多いエリアほど、和室・離れ・コテージといった部屋タイプの幅があり、頭数の上限や料金の数え方も宿ごとに違います。つまり比べる余地があるということです。逆に軒数の少ないエリアだと、条件を1つ足しただけで候補が1軒2軒になります。
客室露天風呂も一緒に、となるとさらに絞られます。犬と客室露天が同じ部屋で両方◯と確認できたのは、全国47軒・12エリアです。
- 伊豆40軒・那須34軒・房総30軒
- 部屋タイプの幅があるエリアほど、頭数条件で選べる余地がある
- 客室露天も両立させるなら全国47軒・12エリアまで絞られる
最終更新: 2026-08-26