有馬は「金泉」「銀泉」の名前だけが一人歩きしがちです。公式に書かれている泉質の正式名称と、泉源ごとの温度を並べます。そしてその数字が公式同士で食い違っていることも、そのまま書きます。
★泉温は、公式が2つあって数字が違います
神戸市のページと、有馬温泉観光協会のページに、それぞれ泉源の温度が書かれています。同じ泉源なのに、全部ずれています。
- 天神泉源 … 神戸市 99.4℃ / 観光協会 98.2℃
- 妬(うわなり)泉源 … 神戸市 100.5℃ / 観光協会 93.8℃
- 極楽泉源 … 神戸市 98.1℃ / 観光協会 94.3℃
- 御所泉源 … 神戸市 63.9℃ / 観光協会 83.5℃ ← ★20℃差
御所泉源の20℃差は誤記には見えません。観光協会は本文でも「83度の金泉で」と書いています。測った時期か、測った場所が違うのだと思いますが、公式にその説明はありません。
アイタヨは片方に丸めません。「有馬の御所泉源は83.5℃」と1つだけ書いてあるページは、2つの公式のどちらかを選んだ結果です。
泉質の正式名称(神戸市の表記のまま)
泉質名は略さずに書きます。「金泉」「銀泉」は通称で、正式名称は別にあります。
- 天神泉源 … 金泉「含鉄・ナトリウムー塩化物強塩高温泉」/深さ 206m
- 妬泉源 … 金泉「含鉄・ナトリウム-塩化物強塩高温泉」/深さ 187m
- 炭酸泉源 … 銀泉「含二酸化炭素・鉄-単純冷鉱泉」/18.3℃/深さ 13m
★銀泉の炭酸泉源は18.3℃。金泉が100℃近いのに対して、こちらは冷鉱泉です。同じ有馬の中で80℃以上の差があります。
★泉質の表記も公式で割れています。神戸市は御所泉源・極楽泉源を「ナトリウム-塩化物高温泉」(含鉄が付かない)と書き分けていますが、観光協会は5泉源すべて「含鉄ナトリウム、塩化物強塩高温泉」で統一しています。
有馬が「浅い」理由
有馬温泉観光協会は、採湯の深さについてこう書いています。
「技術の発達した現在でも、浅い場所(300mまで)からの採湯とし自然の恵み(温泉の有効成分)を十分に蓄えたお湯をご提供しております。」
実際、神戸市が公開している深さは天神206m・妬187m・炭酸泉源13m。炭酸泉源の13mは井戸というより湧き水に近い深さです。
成分については、環境省が定める療養泉の9つの分類のうち「硫黄泉と酸性泉を除く7つもの成分が含まれており」と書かれています。
記録に残る最初の入浴は631年
有馬温泉観光協会の歴史のページに、具体的な年号が書かれています。
「日本書紀の『舒明記』には、舒明3(631)年9月19日から12月13日までの86日間舒明天皇が摂津の国有馬(原文は有間)温湯宮に立ち寄り入浴を楽しんだという記述があり」
★これは開湯年ではなく「記録に残る最古の入浴」です。86日間という日数まで書かれているのが面白いところ。
もう1つ年号があります。「これは源頼朝が鎌倉幕府を開く1年前、すなわち建久2(1191)年のことと伝えられています。」 ── 僧・仁西が温泉寺を改修し、12の宿坊を営んだ年です。今の有馬の宿の原型がこの12軒ということになります。
外湯「金の湯」の料金
兵庫県の観光公式に書かれている数字です。
- 料金 … 大人(高校生以上)800円(平日650円)
- 定休日 … 第2・4火曜日(祝日は営業、翌平日休み)+1月1日
★営業時間は確認できませんでした。金の湯・銀の湯の公式サイトに載っていそうなのですが、4回試して1度も開けませんでした。兵庫県の公式ページには料金と定休日しか書かれていません。推測で書かないので、ここは空欄のままにします。
部屋に露天風呂のある宿
有馬で客室に露天風呂があると確認できた宿は16軒です(2026年8月26日時点)。全部の宿の空室を毎日見張れているので、エリアページに並ぶのも16軒です。
大阪梅田から阪急高速バスで約1時間。大阪から温泉地への所要時間にまとめてあります。
参考・出典
- 「泉質:金泉(含鉄・ナトリウムー塩化物強塩高温泉)」「泉温:99.4℃」「泉温:100.5℃」「泉質:銀泉(含二酸化炭素・鉄-単純冷鉱泉)」「温度:18.3℃」— 神戸市 有馬温泉 ★下の観光協会と数字が食い違っています (2026-08-26取得)
- 「泉質:含鉄ナトリウム、塩化物強塩高温泉」「温度:90.1℃」「温度:83.5℃」— 有馬温泉観光協会 金泉源 ★上の神戸市と数字が食い違っています (2026-08-26取得)
- 「技術の発達した現在でも、浅い場所(300mまで)からの採湯とし自然の恵み(温泉の有効成分)を十分に蓄えたお湯をご提供しております。」「硫黄泉と酸性泉を除く7つもの成分が含まれており、世界的にも珍しい多くの成分が混合した温泉です。」— 有馬温泉観光協会 泉質 (2026-08-26取得)
- 「日本書紀の「舒明記」には、舒明3(631)年9月19日から12月13日までの86日間舒明天皇が摂津の国有馬(原文は有間)温湯宮に立ち寄り入浴を楽しんだという記述があり、それを裏付けています。」「これは源頼朝が鎌倉幕府を開く1年前、すなわち建久2(1191)年のことと伝えられています。」— 有馬温泉観光協会 有馬の歴史 (2026-08-26取得)
- 「大人(高校生以上)800円」「第2・4火曜日(祝日は営業、翌平日休み)」— 兵庫県観光公式 有馬本温泉 金の湯 (2026-08-26取得)
最終更新: 2026-08-26