「軽井沢に温泉ってあるんですか」と聞かれます。あります。ただ、期待されている形とは少し違います。
星野温泉トンボの湯
公式に確認できた表記です[1]。
| 項目 | 公式表記 |
|---|---|
| 泉質 | 単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉) |
| 湧出量 | 毎分400リットル |
| かけ流し | 「トンボの湯の全ての浴槽は、源泉かけ流しです。」 |
| 開湯 | 「星野温泉は、1915年の開湯以来、避暑地軽井沢の名湯として愛されてきました。」 |
源泉温度とpHの数値は、公式ページに記載を見つけられませんでした。 泉質分類の「高温泉」という語から一定以上の温度であることは分かりますが、具体的な数値は本稿では書けません。
「単純温泉」とはどういう意味か
単純温泉は「成分が薄い」という意味ではなく、含有成分が規定値に達していないものを指す分類です。刺激が穏やかで、長く入りやすいのが一般的な特徴とされます(温泉用語の基礎/温泉の泉質の基礎)。
草津のような強酸性の湯や、万座のような高濃度の硫黄泉と比べると、軽井沢の温泉は「体に効く湯」というより「1日歩いたあとに入る湯」という性格です。これは優劣ではなく、旅の組み立てが変わるという話です。
軽井沢は温泉街ではない
ここは正直に書きます。
草津には湯畑を中心にした温泉街があり、外湯・共同浴場を歩いてまわれます。万座には7軒の宿が固まった温泉郷があります。軽井沢にそういう構造はありません。
軽井沢町は自らを「浅間山(標高2,568メートル)の南東斜面、標高900〜1,000メートル地点に広がる高原の町」[2]、そして避暑地・保健休養地として説明しています[3]。
明治19年、一人の外国人の来訪が、軽井沢を宿場町から避暑地へと一変させます。……明治中期には万平ホテル、三笠ホテルなどの西洋式ホテルが登場し、保健休養地としての地位を確立していきました
軽井沢は「温泉が湧いたから人が来た」土地ではなく、「避暑地として人が来て、そこに温泉もあった」土地です。 ここを取り違えると期待がずれます。
塩壺温泉・千ヶ滝温泉について
軽井沢には星野温泉のほかにも温泉があります。ただし、塩壺温泉・千ヶ滝温泉の泉質・源泉温度について、運営会社の公式ページから逐語で引用できる記載を取得できませんでした。
温泉紹介サイトなどには数値が出ていますが、一次情報ではないため本稿には載せません。「軽井沢の温泉=トンボの湯だけ」という意味ではなく、公式で裏が取れたのがトンボの湯だけだった、という意味です。
温泉が効く季節
気象庁の軽井沢観測所の平年値で、1月の平均気温は−3.3℃、日最高2.3℃、日最低−8.2℃[4]。冬の軽井沢で温泉に入る意味は、数字を見れば説明が要りません(冬の軽井沢)。
夏は8月の平均が20.8℃[4] なので、汗を流す湯というより、涼しい夜に体を温める湯になります。
犬連れの場合
温泉施設に犬は入れません。これはどこでも同じです。
軽井沢星野エリア(トンボの湯を含む共通エリア)のペット同伴ルールは公式に明記されています[5]。
必ずリードにつなぐ、またはキャリーバッグやペット専用カートをご利用ください。
施設内ではペットから離れず、また、他のお客様へのご迷惑、危険が無いよう十分にご配慮ください。
「施設内ではペットから離れず」というルールがあるということは、入浴中に犬を施設内に残すことはできません。 犬連れで温泉に入りたいなら、宿の部屋で犬が待てる形にするか、同行者と交代するかのどちらかです。宿選びの時点で考えておく点です(犬と泊まるには/宿の共用部ルール)。
脱衣所の掲示は読む価値がある
温泉の掲示には、加水・加温・循環・消毒の有無が書かれています。単純温泉でかけ流しと公式に書かれている湯でも、施設や浴槽によって扱いが違うことがあります。掲示は宿に着いたら見てください(脱衣所の温泉掲示の読み方/沸かし湯と源泉かけ流しの違い)。
よくある質問
軽井沢に温泉はありますか?
あります。星野温泉トンボの湯は単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)で、公式に「全ての浴槽は、源泉かけ流しです」としています。
泉質は何ですか?
星野温泉トンボの湯の公式表記は「単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)」、湧出量は毎分400リットルです。源泉温度とpHの数値は公式ページに記載を見つけられませんでした。
軽井沢は温泉街ですか?
違います。草津の湯畑や万座の温泉郷のような、歩いて湯をめぐる構造はありません。軽井沢は避暑地・保健休養地として発展した町です。
塩壺温泉や千ヶ滝温泉の泉質は?
運営会社の公式ページから逐語で引用できる記載を取得できませんでした。本稿では数値を書きません。
温泉に犬を連れて行けますか?
浴場に犬は入れません。軽井沢星野エリアは「施設内ではペットから離れず」というルールを公式に明記しているので、入浴中に犬を施設内に残すこともできません。宿の部屋で待てる形にするか、同行者と交代してください。
いつ入るのがいいですか?
気象庁の平年値で1月の日最高気温が2.3℃です。冬に入る温泉としての価値がいちばんはっきりしています。
参考・出典
- 「星野温泉は、1915年の開湯以来、避暑地軽井沢の名湯として愛されてきました。」「泉質 単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)」「湧出量 毎分400リットル」「トンボの湯の全ての浴槽は、源泉かけ流しです。」— 星野温泉 トンボの湯 公式 (2026-08-13取得。源泉温度・pHの数値は同ページに記載を見つけられませんでした)
- 「浅間山(標高2,568メートル)の南東斜面、標高900~1,000メートル地点に広がる高原の町です。」— 軽井沢町「軽井沢町の概要」 (2026-08-13取得)
- 「明治19年、一人の外国人の来訪が、軽井沢を宿場町から避暑地へと一変させます。……明治中期には万平ホテル、三笠ホテルなどの西洋式ホテルが登場し、保健休養地としての地位を確立していきました」— 軽井沢町「沿革」 (2026-08-13取得)
- 軽井沢(長野県)の平年値。1月 平均−3.3℃/日最高2.3℃/日最低−8.2℃、8月 平均20.8℃ — 気象庁「過去の気象データ」平年値(統計期間1991〜2020年) (2026-08-13取得)
- 「必ずリードにつなぐ、またはキャリーバッグやペット専用カートをご利用ください。」「施設内ではペットから離れず、また、他のお客様へのご迷惑、危険が無いよう十分にご配慮ください。」— 軽井沢星野エリア「施設のご案内」 (2026-08-13取得)
最終更新: 2026-08-20