入湯税は宿の会計でさらっと引かれる小さな金額ですが、草津では少しだけ話が込み入っています。理由は2つ。税率が宿泊料金で分かれることと、外湯に入るたびにかかることです。
税率は4通りある
草津町公式の記載をそのまま挙げます[1]。
| 区分 | 税額 |
|---|---|
| 基本宿泊料金が6,000円を超えるもの | 1人1泊 150円 |
| 基本宿泊料金が6,000円以下のもの | 1人1泊 100円 |
| 修学旅行の高等学校生徒 | 1人 50円 |
| 日帰り 休憩 | 1人 50円 |
宿泊料金によって税額が変わるのは、全国どこでもそうというわけではありません。草津町はここを条例で分けています。
「基本宿泊料金」とは何か
6,000円の線引きに使う金額の定義が、公式Q&Aに明記されています。
A6:各入湯施設が規定する宿泊約款またはこれに準ずるもの(以下「約款等」という。)に提示された料金を指します。また、約款等により宿泊に伴う室料に飲食代を含む場合は、その合計額とします。なお、当該料金に消費税は含みません(税抜き料金)。[1]
消費税を含まない税抜き料金が基準です。そして約款で室料に飲食代が含まれる場合は合計額になります。1泊2食付きが基本の宿なら、この線はまず超えます。
連泊は泊数ぶんかかります
公式Q&Aです。
A10:入湯税は、一泊ごとの入湯行為について、当該施設へお支払いいただくものになります。例えば、一泊二日の場合は、「基本宿泊料金」により、150円または100円となります。二泊三日の場合なら、150円×2泊=300円または100円×2泊=200円となります。[1]
「泊」の数だけかかるので、2泊3日なら2回分です。
★外湯めぐりは、入るたびにかかります
草津らしい論点はここです。
A11:入湯税は、日帰り・宿泊を問わず、その施設での1回の入湯行為について支払うものであるため、複数の鉱泉浴場を利用した場合は、その浴場ごとに課税されます。→例:A旅館、Bホテル、Cペンションで1回ずつ入浴した場合は、50円×3ヶ所で150円となります。[1]
外湯を3か所回れば3回課税されます。草津は外湯めぐりが観光そのものの町なので、この条文が実際に効いてきます(草津の外湯と共同浴場)。
なお、これは表示料金と別に払うという意味ではありません。徴収は「特別徴収」で、施設が利用料金とともに預かって町に納めます[1]。入浴料に含まれているのか別途なのかは施設ごとに異なるため、料金表の表記をご確認ください。
課税されない人
A3:入湯税が課税されない(課税免除)のは、「小学生以下の者」及び「修学旅行の中学校生徒」です。[1]
小学生以下は免除です。子ども連れの場合、人数分すべてに150円がかかるわけではありません。
なお「修学旅行」の定義も公式に限定されています。
A5:修学旅行とは、「全校、又は学年を単位とした学校行事の一環として行われる旅行で、教師の引率を伴うものであり、かつその目的が、当該学校の学習指導要領等に基づき計画された学校行事」を指します。なお、合宿(部活動等)の中学校生徒又は高校生については、「修学旅行」とは認められません。[1]
部活の合宿は対象外です。
「入らなければ払わない」は成立するのか
体調が悪くて温泉に入れなかった場合について、公式Q&Aに答えがあります。
A8:社会通念上、鉱泉浴場を有する旅館等に宿泊する方は、入湯客として取り扱うことが一般的ですが、入湯行為が困難であるなどの詳細な理由(体調不良、病気、または身体的理由など。)を申し出た方で、かつ現に入湯しない方(又は入湯できない方)については、入湯客とは認められないため、入湯税は課税されません。[1]
申し出が必要です。黙っていれば入湯客として扱われます。逆に、無料券で入った場合は課税されます。
A4:入湯税は、鉱泉浴場における入湯行為に対して課税される税であることから、当該入湯行為の対価を払っているかどうか(有料か無料か)は課税上問題とはなりません。よって、無料優待券等を持参・使用して入湯料金が無料となる場合であっても、入湯税は課税されます。[1]
水道水の風呂には、かからない
A7:水道水(真水)のみを使用した浴場は鉱泉浴場とはいえないので、入湯税は課税されません。[1]
草津で「温泉ではない風呂」に当たることはまれですが、条文としてはこうなっています。
何に使われているか
入湯税は、地方税法に基づき、環境衛生施設、鉱泉源の保護管理施設及び消防施設その他の消防活動に必要な設備の整備並びに観光の振興(観光施設の整備を含む)に要する費用に充てるための目的税で、鉱泉浴場(温泉施設)における入湯に対し、入湯客に課税されます。[1]
目的税です。使い道が法律で限定されています。草津は源泉の管理そのものが町の仕事になっている町なので(草津温泉の泉質)、「鉱泉源の保護管理施設の整備」という項目には実体があります。
確認できなかったこと
- 個々の外湯・宿が、入湯税を表示料金に含めているか別途精算にしているか
- 無料の共同浴場での入湯税の扱い(草津町公式の入湯税ページに個別の記載を確認できませんでした)
- 草津町に宿泊税があるかどうか(本記事では調べていません)
よくある質問
草津の入湯税はいくらですか?
基本宿泊料金が6,000円を超えるものは1人1泊150円、6,000円以下は1人1泊100円です。日帰り・休憩は1人1回50円です。
「基本宿泊料金」とは何ですか?
各入湯施設が規定する宿泊約款等に提示された料金です。約款等により室料に飲食代を含む場合はその合計額で、消費税は含みません(税抜き料金)。
2泊するといくらですか?
泊数ぶんかかります。公式の例では「二泊三日の場合なら、150円×2泊=300円または100円×2泊=200円」です。
外湯を何か所も回ると、そのたびに払いますか?
はい。「複数の鉱泉浴場を利用した場合は、その浴場ごとに課税されます」と明記されており、公式の例では3か所で50円×3=150円です。
子どもは払いますか?
小学生以下は課税免除です。修学旅行の中学校生徒も免除されます。
温泉に入らなければ払わなくていいですか?
体調不良・病気・身体的理由などを申し出て、かつ現に入湯しない方は課税されません。申し出が必要です。
無料券で入った場合は?
課税されます。有料か無料かは課税上問題にならないと公式に明記されています。
部活の合宿は免除されますか?
されません。「合宿(部活動等)の中学校生徒又は高校生については、『修学旅行』とは認められません」とされています。
入湯税は誰に払いますか?
施設に払います。鉱泉浴場の経営者が利用者から施設利用の料金とともに徴収し、町に納入する「特別徴収」の方法によります。
最終更新: 2026-08-20