初めて万座に行く人がいちばん驚くのは、「町がない」ことだと思います。それが万座です。
万座は温泉街ではない
万座温泉観光協会の公式説明です[3]。
万座温泉は群馬県の西北端、嬬恋村の北部、上信越高原国立公園内の標高1,800mに位置しています。
草津には湯畑と温泉街があり、共同浴場を歩いてまわれます。万座にそういう構造はありません。 観光協会の宿泊施設一覧に載っているのは、万座プリンスホテル、万座温泉日進舘、豊国館、湯の花旅館、万座高原ホテル、万座ホテルジュラク、万座亭の7軒です[1]。日帰り入浴の一覧も同じ7施設です[2]。
つまり万座では、宿を選ぶことが温泉を選ぶことと同じです。 ここを理解しておくと、宿選びの意味が変わります。
源泉が施設ごとに違う
万座温泉観光協会の説明です[4]。
姥湯(湯畑)をはじめ、27種類の源泉が湧き出で、施設によっても源泉の種類が違ったり、源泉のブレンドをされたりとバラエティも楽しむことができます。
同ページには施設別の源泉名が列挙されていて、姥湯(湯畑)、竜泉の湯、空噴(嬬取の湯)、大苦湯、ラジウム北光泉、鉄湯、苦湯、法性の湯などが挙がっています[4]。
「万座の湯」というひとつの湯があるわけではありません。 宿によって引いている源泉が違います。初めてなら、まず泊まる宿がどの源泉かを見てください(万座温泉の泉質)。
湯は強い
万座プリンスホテルの公式表記です[5]。
- 泉質(姥湯源泉):「酸性・含硫黄ーナトリウム・マグネシウムー硫酸塩温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)」
- 源泉温度:「万座プリンスホテル、万座高原ホテルが主に引湯している姥湯源泉は約80℃あります。」
- 飲用:「A8.温泉は飲んでも大丈夫ですか? 酸性が強いため飲めません。」
酸性で、硫黄を含み、源泉が約80℃。 標高1,800mで外気が冷えるところに、この湯です。入浴前のかけ湯と、湯上がりの休息(公式は「30分以上」を推奨)を守ってください。
まず万座しぜん情報館へ
環境省が整備した施設が、バスターミナルの前にあります[6]。
万座バスターミナル前にある環境省が整備した施設です。散策前の情報収集や温泉を楽しんだ後の休憩が可能となっています。季節ごとに自然観察会や企画展などのイベントを開催しています。開館時間:9:00~16:00(入場無料)休館日 :毎週火曜日(祝日と重なった場合はその翌日)、12月 31日及び1月1日
万座は活火山地帯です。 散策する前に、ここで現況を確認するのが正しい順番です(万座と火山ガス)。
気候
万座温泉に気象庁の観測所はありません。 近い観測所の平年値(統計期間1991〜2020年)です[7]。
| 観測所 | 1月 | 7月 | 8月 | 年平均 |
|---|---|---|---|---|
| 田代(嬬恋村、標高約1,230m) | −4.5℃ | 19.1℃ | 19.6℃ | 7.4℃ |
万座は標高1,800mで、田代よりさらに約570m高い場所です。 実際の万座はこれより寒いと考えられますが、具体的な数値は書けません。
万座温泉公式の季節の表現です[8]。
樹木の緑色濃くなると、涼風の夏。ひんやりとした夏の万座は、静かな避暑地。
涼しい夜に見る満天の星と天の川。
粉雪と硫黄泉が共演する、雪見露天風呂。
何日いればいいか
万座は東京から乗り換え2回、最短約3時間(上野駅から、軽井沢経由)です[3](万座温泉へのアクセス)。
日帰りは、かなり無理があります。 片道3時間で往復6時間、それに乗り換えの待ち時間が加わります。日帰り入浴施設の受付時間は、多くが夕方までです[2](万座の日帰り入浴は現実的か)。
万座は「泊まる場所」です。 軽井沢とは正反対です。
犬連れで初めて来る場合
正直に書きます。万座温泉観光協会の公式サイト内で、万座温泉エリアの施設について「ペット同伴可」を明記した記載を見つけられませんでした。
嬬恋村としては犬連れの受け入れを打ち出していますが、村の「感謝券が使える宿泊施設一覧」で「*ペット可」の注記が付いているのは主に北軽井沢・浅間高原エリアの施設で、万座温泉地区の宿には付いていません[9]。同一覧の末尾には「※ペット同伴の詳細については各施設へお問い合わせください」との注記があります[9]。
「万座は犬と泊まれない」とは書きません。公式に確認できなかった、というのが本稿の状態です。 宿へ直接ご確認ください(嬬恋村を犬と歩く)。
そのうえで、犬連れで万座に行く場合の前提です。
- 車が前提です。 バスのペット規定を公式に確認できていません
- 散歩できる場所が限られます。 噴気地帯の立入規制があります(万座と火山ガス)
- 標高1,800mです。 夏は涼しく犬にはありがたいですが、冬は厳しいです
宿は先に決める
万座は宿の数が限られています。日を決めてから宿を探すのではなく、宿を決めてから日程を合わせるほうが成立します。 満室でもアイタヨでベルを押しておけば、キャンセルが出た瞬間にLINEで通知します(アイタヨの使い方)。
よくある質問
万座に温泉街はありますか?
ありません。万座温泉観光協会の宿泊施設一覧に7軒が掲載されていますが、宿とは別の共同浴場や商店街はありません。宿が温泉施設を兼ねています。
宿はどう選べばいいですか?
引いている源泉で選ぶのが万座らしい選び方です。観光協会が施設別の源泉名を公開しています。
万座は何度くらいですか?
万座に気象庁の観測所はありません。近い田代(標高約1,230m)の平年値は1月−4.5℃、8月19.6℃です。万座は標高1,800mなので、これより寒いと考えられます。
日帰りできますか?
上野駅から最短約3時間、乗り換え2回です。往復6時間になるため、現実的ではありません。
温泉水は飲めますか?
飲めません。万座プリンスホテルが「酸性が強いため飲めません」と公式に記載しています。
犬と泊まれますか?
万座温泉観光協会の公式サイトに「ペット同伴可」の明記を見つけられませんでした。宿へ直接ご確認ください。
参考・出典
- 万座温泉観光協会「宿泊施設」(掲載施設:万座プリンスホテル、万座温泉日進舘、豊国館、湯の花旅館、万座高原ホテル、万座ホテルジュラク、万座亭) (2026-08-13取得。「◯軒」という文言は同ページにありません。一覧に掲載されている施設数を数えた結果です)
- 万座温泉観光協会「日帰り温泉」(掲載7施設の受付時間・料金。多くが夕方までの受付) (2026-08-13取得。2026年8月時点の掲載値です)
- 「万座温泉は群馬県の西北端、嬬恋村の北部、上信越高原国立公園内の標高1,800mに位置しています。」「【東京方面:軽井沢駅経由】上野駅から最短約3時間」— 万座温泉観光協会「アクセス」 (2026-08-13取得)
- 「姥湯(湯畑)をはじめ、27種類の源泉が湧き出で、施設によっても源泉の種類が違ったり、源泉のブレンドをされたりとバラエティも楽しむことができます。」— 万座温泉観光協会「万座の温泉」 (2026-08-13取得)
- 「A11.どのような成分・泉質ですか? 酸性・含硫黄ーナトリウム・マグネシウムー硫酸塩温泉(硫化水素型)(低張性酸性高温泉)です。※姥湯源泉」「A4.万座プリンスホテル、万座高原ホテルが主に引湯している姥湯源泉は約80℃あります。」「A8.温泉は飲んでも大丈夫ですか? 酸性が強いため飲めません。」— 万座プリンスホテル「温泉Q&A」 (2026-08-13取得)
- 「万座バスターミナル前にある環境省が整備した施設です。散策前の情報収集や温泉を楽しんだ後の休憩が可能となっています。季節ごとに自然観察会や企画展などのイベントを開催しています。開館時間:9:00~16:00(入場無料)休館日 :毎週火曜日(祝日と重なった場合はその翌日)、12月 31日及び1月1日」— 万座温泉観光協会「万座しぜん情報館」 (2026-08-13取得)
- 田代(群馬県嬬恋村、標高約1,230m)の平年値。1月 −4.5℃、7月 19.1℃、8月 19.6℃、年平均 7.4℃ — 気象庁「過去の気象データ」平年値(統計期間1991〜2020年) (2026-08-13取得。万座温泉そのものの観測所はありません)
- 「樹木の緑色濃くなると、涼風の夏。ひんやりとした夏の万座は、静かな避暑地。」「涼しい夜に見る満天の星と天の川。」「粉雪と硫黄泉が共演する、雪見露天風呂。」— 万座温泉観光協会「万座の四季」 (2026-08-13取得)
- 「※ペット同伴の詳細については各施設へお問い合わせください」(「*ペット可」の注記が付く施設と、注記のない万座温泉地区の施設が同一の一覧に掲載されている)— 嬬恋村「感謝券が使える宿泊施設一覧」 (2026-08-13取得)
最終更新: 2026-08-20